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検索エンジン・リスティング広告のお話

Google AdWords

[営業&プランナー向け] クライアントの前で恥をかかないためのリスティング広告10のポイント

投稿日:2014年10月31日 更新日:

今まで主にマス媒体を取り扱ってきた営業マンやプランナーにとって運用型広告、その中でもリスティング広告は距離を置きたくても置けない存在になってきています。社内に専門家は居るものの、いつも付いて回るとも限らないので、プロダクトの説明、提案、報告会、質問対応などで営業やプランナー自身がリスティング広告について喋る機会は少なくありません。

  • リスティング広告の管理画面を触らないけど、管理運用の指示をする立場にある
  • 競合プレでリスティング広告を提案することがある
  • メインで喋る訳じゃないけど営業として定例報告会に出席する
  • ぶっちゃけ詳しくないけどリスティング広告の報告会を毎月やっていてメインで喋る

これくらいの距離感でリスティング広告に関わっている人が覚えておいて損はない内容です。Googleアドワーズ公式ヘルプの内容を引用しながら、紹介したいと思います。

 

目次

  1. 入札した検索語句の検索結果でも、必ずしも広告が掲載されるとは限りません
  2. キーワードの競合度が低いからといって、実際に支払う単価も安くなるとは限りません。
  3. 広告表示オプションやその他の広告フォーマットも広告ランクに影響します。
  4. 広告の掲載順位は品質スコアには影響しません
  5. 入札単価は広告の品質ではなく、広告ランクに影響します
  6. 最上位に掲載する広告を決定する際は品質が重視されます
  7. 広告ランクに使用される品質コンポーネントは、コンバージョン率には影響されません。
  8. 広告の一時停止や予算設定によって、広告があまり表示されない場合や全く表示されない場合でも、広告の品質が影響を受けることはありません。
  9. 掲載結果の低い日が数日続いたために、広告ランクの品質コンポーネントが低くなることもありません。
  10. アカウントの構成を変更しても、広告ランクの品質コンポーネントには影響しません。

1,入札した検索語句の検索結果でも、必ずしも広告が掲載されるとは限りません。

広告掲載開始をして、広告主が実際に検索して「掲載されていないよ!」という一報が入り、原因を調べて状況を説明する。ヒヤッとするシチュエーションです。

適切な広告を適切なユーザーに適切なタイミングで表示するという理念に従い、品質の低い広告しかない場合は広告を表示しません。このため、入札した検索語句の検索結果ページでも、広告が一切表示されない場合があります。

そんな時はいったんは担当者に相談をして判断を仰いでみてください。入札価格を引き上げて解決する場合は良いです。しかしポリシーに抵触するジャンルであったり、検索結果に広告枠が無い事が後から判明したなら大変な事です。予めそうならないように動く必要があります。

ポイント

  • キーワードに入札したからといって必ず広告が掲載される訳ではない
  • 受注の前段階で担当者に「この類のキーワードは掲載できる?」と聞いてみましょう
  • 絶対に外せないキーワードがあるか把握して関係者に共有しましょう
  • 「WEBで●●●で検索!」といった造語をリスティング広告で使用する場合、必ず事前に担当者に相談してください。担当者はその造語キーワードを掲載するための動きを検討します。場合によっては造語の変更を提言するかもしれません。

2,キーワードの競合度が低いからといって、実際に支払う単価も安くなるとは限りません。

最たる例が会社名やブランド名を入札した結果「リスティング広告は自社のしか見当たらないのに何故CPCがこんなに高いんだろう?1クリック10円とかにならないの?」という質問です。広告主がそう思う気持ちは分かりますし、僕もこの質問にちゃんと答えられなかった時期があります。

競合度は、 実際のクリック単価を決定する要素の1つに過ぎません。また1回のクリックに対してお支払いいただく金額は、その広告の品質によっても決まります。

質問に対しては上記の引用の通り「競合の数だけで単価を決定している訳ではないから」というのが1つの答えです。リスティング広告が自社の1つしか出ていなかったり、競合が1~2社しか居なくても、CPCがそれなりの金額になることは十分にありえます。

3,広告表示オプションやその他の広告フォーマットも広告ランクに影響します。

広告表示オプションはリスティング広告の下に、リンク付きの文字や電話番号や住所やキャッチコピーを表示できます。色んなオプションがあって煩わしいかもしれませんが、最近のリスティング広告の風潮からすると、設定したほうがメリットがあります。

2つの競合する広告の入札単価と品質が同じ場合は、広告表示オプションの効果が高いと予測される広告の方が、通常は上位に表示されます。

広告表示オプションは偉い人の鶴の一声で導入に否定的な流れになったり、オプションという名前からして軽視されてしまったり、関係者が面倒臭がって保留にしてしまうこともあります。そんなときは上記の説明をすれば導入のメリットが伝わり、話が動きやすくなるかもしれません。

ポイント

  • 広告主の商材に合う広告表示オプションは積極的に導入しましょう

4,広告の掲載順位は品質スコアには影響しません

  1. 入札価格を上げる
  2. 掲載順位が上がる
  3. クリック率が上がる
  4. 品質スコアが上がる

こう解釈している人は認識を改める必要があります。もし社内で詳しいとされる担当者が言っていたとしても、それは間違っています。

推定クリック率は、広告ランクを決める品質コンポーネントの1つです。推定クリック率は過去の広告の掲載結果から判断しますが、その際に掲載順位の影響は除外します。掲載順位の高い広告は低い広告に比べてクリック率が高くなる傾向がありますが、これは、上位に掲載される広告の方が、より多くのユーザーの目にとまるためです。このため、クリック率を正確に計算するには、広告の掲載順位(および広告表示オプションやその他の広告フォーマットなど、アピール度に影響する各種要素)がクリック率に及ぼす影響を考慮し、その影響を品質スコアから除外する必要があります。

要約すると「掲載順位が高ければ相応にクリック率が高くなるのは当たり前。その影響分は品質スコアを決めるときに考慮外とするよ」と言っています。

ポイント

  • 水戸黄門の印籠のごとく「品質スコア」を掲げて苦手な話を有耶無耶にする体質の人は直しましょう。
  • (僕の経験則だと)広告主と対話するときに品質スコアの話が出ると、本質から外れた話になりやすいので、出来れば抜きにして話を進めましょう。特定の課題の説明には必要ですが。
  • (僕は)予め定めた目標に対して結果がどうだったか、何をしたか、これからどうするか、どんな打ち手があって、何から手をつければ良いかを盛り込むよう心がけています。

5,入札単価は広告の品質ではなく、広告ランクに影響します

これは4の延長の話です。入札価格を上げて品質スコアに影響しないなら、何に影響するのか?その答えは「広告ランクに影響する」です。「広告ランク」は「広告の掲載順位」と混合してしまうかもしれませんが、全く異なるものです。「広告ランク」は自己流に翻訳すると「リスティング広告の掲載順位を決めるための得点」のことです。広告ランクは「入札価格 × 品質スコア」で求められます。広告ランクが高い順にリスティング広告の掲載順位が決まります。

6,最上位に掲載する広告を決定する際は品質が重視されます

「あのキーワードは1位って言ったのに何故上がっていないのか!」と広告主に言われた時。焦りますよね。理由はいくつか考えられるんですが、どうにもならない時、そんな事象を説明する一文がヘルプにあります。

Google 検索結果の上部に掲載する広告についても同様に、入札単価、広告やリンク先ページの品質、および広告表示オプションやその他の広告フォーマットの見込み効果に基づく広告ランクの計算式が使用されます。ただし、上位に掲載できるのは、広告ランクの一定の基準を満たしている広告に限られます。

この話は少しフワってとしています。それは「広告ランクの一定の基準」が明確じゃないからです。僕の経験談ですが、開始したばかりのアカウントの広告がプレミアムポジション(検索結果の右じゃなくて上のとこ)に上がらないことがありました。入札価格をどれだけ引き上げてもダメ。広告を変えてみてもダメ。そんなときはこの「広告ランクの一定の基準」に引っかかっているのかもしれません。ちなみにその時は数日後に1位に掲載されました。

ポイント

  • どうにも説明が付かない事象も稀にある。そんなときは担当者を責めないで!
  • 「出来る限りの事は行いましたが、こういった仕様に抵触している可能性があります。3日ほど時間を置いて様子を見ましょう。」という仕切りがベターかもしれません

7,広告ランクに使用される品質コンポーネントは、コンバージョン率には影響されません。

「コンバージョンを沢山取ったほうがGoogleの評価が上がるんでしょう?それなら商品購入完了はECシステム側で見るから、Googleのコンバージョンはトップページに置いて数を稼ごう」と思う人が居るかもしれません。しかし、そんなことは意味がないんです。

AdWords コンバージョン トラッキング をご利用の場合、リンク先ページに簡単に達成できるコンバージョン イベントを設定して、コンバージョン率を人為的に引き上げる必要があると誤解されている広告主様もいらっしゃいます。実際には、このような操作は、広告ランクの品質コンポーネントに何ら影響しません。コンバージョン トラッキングは広告の品質に関係しませんので、ご自身の責任のもと自由にご利用ください。

コンバージョンは広告主側が好きなポイントに設定できる訳なので、Googleは広告ランク決定の際に参考にしていないということです。目標に沿って適切に使いましょう。

8,広告の一時停止や予算設定によって、広告があまり表示されない場合や全く表示されない場合でも、広告の品質が影響を受けることはありません。

「来月は停止しちゃうんですか?品質スコア下がって競合より不利になっちゃいますよ。続けましょうよリスティング広告!」

これは継続してもらうための営業文句のようで、凄く間違った事を言ってしまっています。この項目をヘルプで見た時「付き合っている代理店にこういうことを言われたんだけど、本当なのかな…?」と疑問に思っている広告主の姿が思い浮かんでしまいました。

9,掲載結果の低い日が数日続いたために、広告ランクの品質コンポーネントが低くなることもありません。

「掲載結果が物足りないですか?競合はもっと予算使っているから品質が高いんですよ。増やしましょうよリスティング広告の予算!」

もし周りでそんな発言を聞いたら「異議あり!」→「つきつける」をしてあげてください。

予算や入札単価が低いため広告が一時停止されていたり、まったく表示されていない場合でも、広告の品質には影響しません。

10,アカウントの構成を変更しても、広告ランクの品質コンポーネントには影響しません。

広告主、代理店のどちらにもアカウントの構成を変えることに対して慎重な人は一定数居て、それらの人が掲げる理由No1が「アカウント構成を変えたら品質が下がっちゃうじゃん!」です。それに対して明確な目的と不安を打ち消す要素を持っていないと、納得してもらえず前の代理店・担当者のアカウントをズルズル引きずる事になってしまうかもしれません。「少なくともその心配は無く、Googleも公式にそう言っているんだよ。」というのは、大きな説得力を持ち、納得してくれやすいはずです。

アカウントを再構成しても、キーワード、広告文、リンク先ページの履歴は保持されます。キーワードや広告文をアカウント間で移動する場合や、新しく作成したアカウントに移動する場合でも基本的に同様です(ユーザーにとっての利便性は変わらないため)。アカウントの構成を変更してテストを行い、良い結果が得られない場合は、いつでも元に戻すことができます。

今の担当者がアカウントの構成を変更したいと申し出て、その理由が納得出来る場合、またはその人物が信用できる場合は、任せてみると最終的にパフォーマンスが上がる可能性が高いです。ぜひ協力してあげてください。

ちなみに理由No2は「レポートに影響が出る」です。どんなレポートを作っているか、裏側でどんなことをしているかで工数が大きく変わったりするので、関係者と相談して慎重に進めてください。

さいごに

今回紹介した内容はアドワーズ公式ヘルプの「広告品質に関する重要事項」に全て書いてあります。

ヘルプの中でも「さまざまな機会に広告主様からお寄せいただいたご意見」としてまとめられている珍しいコンテンツです。これは突出して良いコンテンツだと僕は感じています。広告主が疑問に思ったことを「Googleに尋ねるか」「付き合っている広告代理店の窓口担当者に尋ねるか」の違いだけだと思うんですよ。プロダクトを扱っているGoogleが情報を集約して公式な答えを用意したので、読むことでメリットがあるのは広告代理店の窓口担当者になりうる人だと思いました。また、このコンテンツが生まれたのは広告代理店の間違った情報発信の塵が積もった結果なのかなという気持ちがあります。

最初に挙げた立場にある人が公式ヘルプを読み込む機会はなかなか無いので、こうやって紹介することで誰かの役に立てば良いなと思った次第です。

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